株式会社と合同会社どっちがいい?税金・費用・イメージの違い

群馬県前橋市、高崎市を中心に、小規模事業者や創業者専門で税務・会計の「まるっと代行」を手掛ける、清水税理士事務所の代表税理士、清水一臣です。

これから前橋市や高崎市周辺で会社を設立して起業しようとお考えの方から、必ずと言っていいほどいただくご相談があります。
「株式会社と合同会社、私のビジネスならどちらが良いのでしょうか?」
「税金が安くなるなど、有利な方はありますか?」
といった、会社の種類に関するお悩みです。

現在は「合同会社(LLC)」という形態も一般的になり、誰もが知っているような外資系の大企業が合同会社になっていることも珍しくありません。そのため、余計にどちらを選ぶべきか迷ってしまいますよね。

今回は、会社設立を検討されている方に向けて、株式会社と合同会社の「税金の違い」や「設立費用の差」、そして私がいつもアドバイスしている「失敗しない選び方の基準」について、専門用語を使わずに分かりやすく解説します。

株式会社と合同会社、一番気になる「税金」の違いは?

会社を設立する上で、多くの方が気にされるのが「税金」のことです。株式会社と合同会社で、納める税金に違いはあるのでしょうか?

結論:法人税などの税金に違いは一切ない

結論から申し上げますと、株式会社を選んでも、合同会社を選んでも、税金面での違いは全くありません。「合同会社にしたから税金が安くなる」といった有利・不利は存在しないのです。

会社は年間の利益に対して税金を払います。これが「法人税」です。
利益の金額に応じて税金が計算される仕組みや、税率、そして赤字のときにどうなるかといったルールは、株式会社でも合同会社でも共通です。また、社長ご自身の給料である「役員報酬」の扱いも同じです。

なぜ同じなのか?(どちらも法律上は同じ「普通法人」)

なぜ税金が同じなのかというと、株式会社も合同会社も、税務上は同じ「普通法人」というグループに分類されるからです。

「法人税法」という法律では、法人をいくつかの種類に分け、その種類ごとに税金の計算方法を定めています。株式会社も合同会社も、営利を目的とする一般的な会社(普通法人)として扱われるため、適用される税金のルールは全く同じになります。
ですから、「節税のためにどちらを選ぶか」と悩む必要はありません。

2つの会社で大きく違うのは「設立費用」と初期コスト

税金は同じですが、設立する際にかかる「初期費用(コスト)」には大きな違いがあります。ここが、どちらを選ぶかの最初のポイントになります。

株式会社の設立にかかる実費

株式会社を設立する場合、国や役所に払わなければならない「法定費用(実費)」が定められています。
最低限かかる主なものは以下の通りです。

  • 定款(会社のルールブック)の認証手数料:約5万円
  • 登録免許税(法務局に払う税金):最低15万円

これらに加えて、書類のコピー代などを合わせると、ご自身で手続きをしても約20万円強の実費がかかります(※資本金の額によって登録免許税は変動する場合があります)。専門家(司法書士など)に手続きを依頼した場合は、ここに手数料がプラスされます。

合同会社の設立にかかる実費

一方、合同会社を設立する場合の「法定費用(実費)」は以下の通りです。

  • 定款の認証手数料:不要(0円)
  • 登録免許税:最低6万円

株式会社で必要だった「公証人役場での定款認証」という手続きが合同会社では不要になるため、その分の費用がかかりません。また、登録免許税も安く設定されています。
そのため、合同会社であれば約6万円程度の実費で設立することができます。

株式会社と合同会社では、設立にかかる法定費用だけで「14万円以上」もの差が出ます。創業時の限られた資金を少しでも温存したい場合は、合同会社が圧倒的に有利と言えます。

結局どっちを選ぶべき?税理士が教える「イメージ」の重要性

「税金は同じで、設立費用は合同会社の方が安い。だったら合同会社でいいのでは?」と思うかもしれません。しかし実際には、株式会社を選ぶ方もたくさんいらっしゃいますし、最初は合同会社にしようとしていた方が、悩んだ末に株式会社に変更するケースも多々あります。

取引先や銀行からの信用・イメージの違い

なぜ費用が高い株式会社を選ぶのかというと、ズバリ「イメージ(信用)」の問題です。

日本ではまだまだ「会社といえば株式会社」というイメージが根強くあります。例えば建設業や製造業など、BtoB(企業間取引)がメインの業種の場合、取引先の方から「合同会社って何?よく分からないな」と、無用な警戒を持たれてしまうことがあります。「株式会社の方が会社が大きくて、しっかりしていそう」という印象を与えることができるのは事実です。

一方で、合同会社は介護や福祉関連の事業に多く、「あまりガツガツした営利目的ではない」という温かいイメージを持たれることもあります。

結論:自分が「仕事しやすい方」を選ぶのが大正解

つまり、どちらの会社にするかの最大の決め手は、「ご自身がビジネスをしやすいかどうか」です。

  • 一般の消費者(個人)を相手にするビジネス(飲食店、美容室、小売店など)
  • 取引先がIT系やベンチャー企業など、新しい形に理解がある場合
  • とにかく初期費用を抑えて、スモールスタートしたい場合
  • 株式会社か合同会社か、どちらでも全く気にしないという場合

こういったケースであれば、設立費用の安い合同会社をおすすめします。実際、お客様にとってお店が株式会社か合同会社かはほとんど関係ありません。

逆に、

  • 取引先が古い体質の企業や、大手企業ばかりの場合
  • 「株式会社の代表取締役」という肩書の方が、営業活動に自信が持てる場合

であれば、費用をかけてでも株式会社を選んだ方が、後々のビジネスがスムーズに進みます。

設立後に合同会社から株式会社へ変更することも可能

「最初は資金がないから合同会社で始めて、後から株式会社に変えることはできるの?」というご質問もよくいただきます。
はい、設立後に合同会社から株式会社へ「組織変更」することは法律上可能です。事業が軌道に乗ってから、信用力アップのために株式会社へ変更する方もいらっしゃいます。
ただし、変更の際には官報への公告費用や登録免許税など、改めて手間と費用がかかります。それなら最初から株式会社にしておけば良かった、とならないよう、先々のビジネス展開を見据えて選ぶことが大切です。

「株式会社と合同会社の違いと選び方」まとめ

  • 税金面での違いは全くない
    株式会社と合同会社で、法人税などの有利・不利は存在しません。
  • 初期費用は合同会社が安い
    設立にかかる法定費用(実費)は、合同会社の方が14万円以上安く抑えられます。
  • 株式会社は信用力が武器になる
    費用が高い分、取引先や採用において「信用・イメージ」が良いケースが多いです。
  • 自分が仕事しやすい方を選ぶ
    最終的な決め手は、ご自身のビジネスにとって「どちらが仕事を進めやすいか」です。

会社の種類選びは、起業の第一歩です。しかし、会社設立の際には、他にも「資本金をいくらにするか」「決算月は何月が良いか」など、決めなければならないことが山のようにあります。
過去のコラム(会社設立時の「資本金」は少なくても大丈夫?1円起業の罠と適正額)でもお話ししたように、これらを間違えると後で思わぬ不利益を被ることもあります。

群馬県前橋市・高崎市の清水税理士事務所では、会社設立前のご相談から、創業融資のサポート、そして設立後の面倒な経理の「まるっと代行(丸投げ)」まで、小規模事業者様をトータルで支援しております。「税理士はサービス業」をモットーに、専門用語を使わない親身な対応を心がけています。

初回のご相談は無料です。起業準備でお悩みの方は、ぜひお気軽にご連絡ください。社長様が本業に集中できる環境づくりをお手伝いいたします。

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「株式会社と合同会社」に関するよくある質問

はい、違います。株式会社の代表者は「代表取締役」ですが、合同会社の場合は法律上「代表社員」または「業務執行社員」という肩書になります。名刺などに「代表取締役」と記載することはできません。(※ここでの「社員」とは従業員のことではなく、出資者のことを指します)

大きな違いはありません。書類の準備から法務局への登記申請まで、スムーズにいけばどちらも2週間程度で完了します。ただし、株式会社の場合は「公証人役場での定款認証」というステップが一つ多いため、ご自身で手続きをする場合は合同会社の方が数日早く進むことが多いです。

これまで個人事業主として実績があり、すでに取引先との関係性ができているのであれば、あえて株式会社にして見栄えを気にする必要性が低いため、設立費用の安い合同会社を選ぶ方は多いです。コストを抑えて法人化のメリット(節税や社会保険など)を受けたい場合にはおすすめです。

はい、可能です。「組織変更」という手続きを踏むことで、合同会社から株式会社(またはその逆)に変更することができます。ただし、変更には債権者保護手続き(官報への公告)や法務局での登記が必要となり、10万円以上の費用と1ヶ月半程度の期間がかかります。

基本的には不利になりません。日本政策金融公庫などの創業融資の審査では、会社が株式会社か合同会社かという「形態」よりも、事業計画の実現性、社長の経験、自己資金の額などが重視されます。ただし、BtoBビジネスで取引先からの信用が不可欠な業種において、あえて合同会社を選んでいる場合、その理由を審査担当者に合理的に説明できる準備は必要です。

もちろんです。清水税理士事務所では、提携する司法書士や行政書士と連携し、会社設立の準備から法務局への登記、税務署への各種届出までワンストップでサポートしています。ご自身で役所を回る手間が省けるだけでなく、専門家の視点で最適なアドバイスを受けられるため、安心して起業のスタートを切ることができます。

執筆者紹介

代表

税理士 清水 一臣しみず かずおみ

清水税理士事務所 代表

群馬県前橋市・高崎市を中心に活動する清水税理士事務所、代表税理士の清水一臣です。元営業マンの経験を活かし、社長ひとりや従業員数名の小規模な会社様の税務・会計を「まるっと代行」し、本業に集中できるようサポートしています。

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