創業時から税理士をつけるメリットと設立前に相談すべき理由

前橋・高崎の清水税理士事務所、代表税理士の清水一臣です。小規模事業者や創業者専門の税務・会計「まるっと代行」で、群馬県の小規模事業者や創業者を支援しています。
これから起業しようとしている方から、「税理士さんにお願いするのは、会社を設立して売上が安定してからでも遅くないですよね?」と聞かれることがあります。
起業直後は少しでも出費を抑えたいというお気持ちは、とてもよく分かります。
しかし、税理士の立場からお答えすると、税理士を探すタイミングは「会社を設立する前(定款を作る前)」がベストです。むしろ、設立後や決算間近になってからのご相談では、「もう少し早く来ていただければ、こんなに税金で損をすることはなかったのに…」と悔しい思いをすることが少なくありません。
今回は、創業時(設立前)の早い段階から税理士をつけるメリットと、自己流で進めた場合に陥りやすい「後からでは取り返しがつかない失敗例」について分かりやすく解説します。
目次
創業時(設立前)から税理士をつける3つの大きなメリット
起業準備の段階から税理士をパートナーにつけることで、会社に大きな恩恵をもたらします。
1. 会社設立時の「後から変更しにくい初期設定」を最適化できる
会社を作る際には、資本金の額、決算月、役員報酬の額など、決めなければならないことが山のようにあります。
これらは、インターネットのひな形を使って適当に決めてしまうこともできますが、実はその後の税金や資金繰りにダイレクトに影響する非常に重要な項目です。専門家の視点で、お客様のビジネスに最も有利な「初期設定」を行うことができるのが、最大のメリットです。
2. 創業融資の成功率と借入額が上がる
起業時に日本政策金融公庫などから「創業融資」を受けようと考えている場合、事業計画書の作成が必須になります。
税理士と相談して計画書を一緒にブラッシュアップすることで、金融機関が納得する客観的で説得力のある数字を作ることができます。結果として、融資の審査に通りやすくなり、希望する金額を引き出しやすくなります。
3. 最初から経理を丸投げでき、社長が「本業」に集中できる
起業直後の社長の最大の仕事は「売上を作ること」です。しかし、慣れない経理作業や領収書の整理に時間を奪われてしまう創業者は非常に多いです。
最初から税理士に「まるっと代行」を依頼しておけば、社長は面倒な事務作業から解放され、営業活動やサービスの向上に100%のエネルギーを注ぐことができます。
設立後(事後報告)の相談では手遅れになりやすい失敗例

「とりあえず自分で会社を作ってから、税理士のところに相談に行ろう」と考えている方は注意が必要です。後からでは修正が難しい、よくある失敗例を2つご紹介します。
資本金や決算月の設定ミスで、消費税などの負担が増える
過去のコラムでお話ししたように、資本金は1,000万円以上に設定すると、設立1期目から消費税がかかったり、赤字でも毎年かかる「均等割」という税金が高くなったりします。
また、決算月を「設立月の前月」以外にしてしまうと、消費税の免税期間が短くなって損をしてしまうことがあります。
青色申告の承認申請を出し忘れて、赤字の繰り越しを逃す
さらに恐ろしいのが「税務署への届出期限」です。
会社設立後、初年度の大きな赤字を翌年以降に繰り越して節税するためには「青色申告の承認申請書」を提出する必要があります。しかし、この提出期限(原則、設立から3ヶ月以内)を1日でも過ぎてしまうと、初年度は「白色申告」となり、赤字を節税に使う権利を失ってしまいます。
設立手続きが終わってからゆっくり税理士を探しているうちに、この期限を過ぎてしまう方が後を絶たないのです。
「売上が上がってから税理士を探す」のが危険な理由
「最初は売上が少ないから、経理は自分でやって、儲かってから税理士に頼もう」という考え方にも、リスクが潜んでいます。
会社の正確な数字(利益と資金)が分からなくなる
売上を上げることに必死になるあまり、経理作業を後回しにして領収書を溜め込んでしまうとどうなるでしょうか。「口座にいくら現金があるか」は分かっても、「会社が本当はいくら儲かっているのか」「このペースでいくと税金はいくらになりそうか」が全く見えなくなってしまいます。
数字という経営の羅記盤を持たないまま、勘に頼って船を漕ぎ続けるのは非常に危険な状態です。
決算直前に慌てて依頼しても、効果的な節税対策はできない
領収書の山を抱えて、決算月のギリギリになってから「何とかしてください!」と税理士に依頼するケースもあります。しかし、決算直前ですと効果的な節税ができないことがほとんどです。
「創業時から税理士をつけるメリット」まとめ
- 有利な初期設定ができる
設立前から相談することで、税金が安くなる「資本金や決算月の設定」が可能です。 - 期限切れによる損失を防ぐ
青色申告などの「期限付きの届出」を確実に行い、初年度の致命的なミスを防げます。 - 創業融資の成功率アップ
プロと事業計画書を練ることで精度が上がり、希望額を引き出しやすくなります。 - 本業の売上作りに専念できる
面倒な経理を最初から丸投げすることで、社長は営業やサービス向上に集中できます。
「起業は最初が肝心」と言われますが、税金や経理に関してもまさにその通りです。最初につまづかないための土台作りこそ、専門家の出番です。後から「もっと早く相談していれば…」と後悔しないためにも、ぜひお早めの相談をおすすめいたします。群馬県前橋市・高崎市の清水税理士事務所では、会社設立前のご相談から、司法書士と連携した登記手続き、創業融資の支援、退職後の面倒な経理の「まるっと代行」まで、創業者の皆様をトータルでサポートしております。まだ事業のアイデア段階で何から手をつければいいか分からないという方でも大歓迎です。初回無料相談は随時受け付けておりますし、強引な勧誘やしつこい営業などは一切いたしません。専門用語を使わない親身な対応で、社長様の起業への不安を安心に変えるお手伝いを全力でさせていただきます。
「税理士に依頼するタイミング」に関するよくある質問
ネットのサービスなどを使い、ご自身で手続きをすることは十分に可能です。しかし、ご自身で行う場合、資本金の額や決算月の設定が「自分のビジネスにとって税務上最も有利な形になっているか」を判断するのは困難です。弊社でなくても良いので、専門家に相談した方がうまくいくケースが多いです。
売上が無い創業の顧問料に対して「もったいない」と思うのは当然のことです。ただ、売上がなくても経費が発生していれば帳簿を作成しなければなりませんし、期限が決められた届出書などもありますので、出来れば早めに顧問税理士をつけるか相談だけでもすることをおすすめします。
はい、もちろんご相談いただけます。登記が終わった直後であれば、税務署への青色申告の届出などはまだ間に合う可能性が高いです。できるだけ早くお持ちの資料(定款や謄本など)をご持参のうえ、無料相談へお越しください。今後の最適な進め方をアドバイスいたします。
「会社を作ろう!」と決心し、会社名や事業内容のイメージが固まってきたタイミング(実際に会社を設立したい日の1ヶ月〜2ヶ月前)がベストです。融資を希望される場合は、事業計画の作成期間も含めてさらに余裕を持ってお声がけいただけると安心です。
会社設立には法務局への登記(司法書士の業務)が必要になりますが、ご自身で別々の専門家を探して連絡していただく必要はありません。清水税理士事務所では、提携する司法書士や行政書士と連携しており、当事務所を窓口としてワンストップでスムーズに手続きを進めることが可能です。
執筆者紹介

税理士 清水 一臣しみず かずおみ
清水税理士事務所 代表
群馬県前橋市・高崎市を中心に活動する清水税理士事務所、代表税理士の清水一臣です。元営業マンの経験を活かし、社長ひとりや従業員数名の小規模な会社様の税務・会計を「まるっと代行」し、本業に集中できるようサポートしています。





